眼球破裂による視力障害で、ピアニストの職業的特性を考慮して高額賠償を獲得した事案 - 名古屋の交通事故弁護士

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眼球破裂による視力障害で、ピアニストの職業的特性を考慮して高額賠償を獲得した事案

事故の概要と被害状況

被害者情報

性別

女性

年齢

30代

職業

ピアニスト

後遺障害等級

9級1号、9級2号併合8級

受傷部位

左眼球破裂、右眼角膜損傷、両眼視力障害

事故の態様

浜松市中区の市道において、青信号で横断歩道を歩行中の被害者が、信号無視で直進してきた加害車両にはねられた

賠償金額の比較

項目受任前受任後
保険会社からの提示・裁判1200万円
休業損害80万円480万円
入通院慰謝料200万円290万円
逸失利益800万円3200万円
後遺症障害慰謝料120万円830万円
医療費等を含む賠償総額1200万円5200万円

交通事故の状況

青信号で横断歩道を歩行中の被害者が、信号無視で直進してきた加害車両にはねられた。被害者に過失はなく、過失割合は0:100。事故により顔面を強打し、左眼球破裂、右眼角膜損傷を負い、両眼に視力障害が残った。

相談内容

症状固定後、保険会社から示談提示があったが、被害者がプロのピアニストであり、楽譜を読むことや細かい指使いに視力が不可欠であるにも関わらず、一般的な視力障害として扱われ、職業への影響が適切に評価されていなかった。演奏活動に大きな支障が生じているため、弁護士に相談された。

成果の概要

まず、両眼の視力障害について詳細な検査を実施し、左眼9級1号、右眼9級2号の併合8級の認定を受けた。その上で、ピアニストという職業の特性を詳細に分析し、楽譜の読譜、鍵盤との距離感、細かな指使いなどに視力がいかに重要かを、音楽の専門家の意見書や実際の演奏テストなどにより立証した。

また、事故前の演奏収入や将来のキャリア計画を詳細に調査し、視力障害により演奏活動の継続が困難になったことから、通常の労働能力喪失率を大幅に上回る喪失率を認めさせた。訴訟を提起し、最終的に約4倍の賠償額を獲得した。

成果のポイント

  • ・専門的な職業に従事している場合、その職業の特性と後遺障害の関連性を詳細に立証することが重要です。
  • ・本件では、ピアニストにとって視力がいかに重要かを、音楽の専門家や医師の意見を交えて多角的に証明しました。
  • ・芸術関係の職業では収入が不安定な場合も多いですが、将来の可能性も含めて適正な基礎収入を算定することができます。
  • ・保険会社は画一的な基準で後遺障害を評価しがちですが、個別の職業的特性を重視した主張により、大幅な増額が可能です。
  • ・専門職の方が後遺障害を負った場合は、その職業に精通した弁護士に依頼することで、適正な評価を受けることができます。